色んな業種が入り乱れる現場でのあるあるネタです。

今回はとある小さめの新築ビル工事での出来事。
外壁の工事が塗装を残してほぼ終わり内部の作業がメインとなっている状態。
塗装はALCに下塗りをし、パターン(模様)をつけ、中塗り、上塗りの工程です。

新規の(新規は当たり前ですが)サッシが取り付けられているので、
まずは養生をして行きます。
通常の新築工事なら、サッシは新規なので絶対に塗料が付着しないように念入りにサッシを完全にふさぐように養生をすることになります。
この時は、内装工事(下地やボードなど)が行われるため、搬入がしやすいように足場を使いサッシから搬入ができるように(もちろん中から搬入もできますが)ということで、サッシから資材が搬入できるようにと考慮して養生をすることになりました(せこい話ですがこれで手間は倍です)

特に新築の場合は見きり(塗装面とサッシの境目)がハッキリとキレイに出てないといけないことや工程の最後に入ることになる「クリーニング屋さん」のことも考えて念入りに養生をします。

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この時の養生はこんな感じ↑に。。。
上からの飛散を防ぎつつ出入りもできるように。。。


内装工事のチームは朝からボードの搬入をし一部では作業が開始されていました。
我々塗装チームは上から順に下塗りを刷毛とローラーを使い塗装を開始していました。
最上階の壁を塗り、ボード搬入をしていたフロアまで塗り進めたところで気が付いたのです。

念入りに養生をしたはずなのに、
搬入をしたであろうフロアの養生がひどいことになっていて、上から垂れた塗料がサッシに付着どころか室内に垂れてもおかしくないほどに剥がれた状態に。。。

念入りに養生をしたのはこんな感じ↓
特に角が剥がれないように何重にも、とめておきます。

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普通に養生したとしても、よほどの台風や暴風出ない限り、通常の天気であれば剥がれることはなかなかありません。それを感覚で知っているペンキ屋はどんな条件だったかを感じ取って状況を予想しつつ作業をしていますので、これだけ念入りに貼られた養生が簡単に剥がれることはないと感じ、上から躊躇なくしっかりと塗装を進めて行くものです。

それが、こんな状態になっているとは想像しません。↓
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どう感じますか?
私には一番上に貼ってあった念入りの砦のガムテープ(緑)は意図的に剥がされ、ビニールの養生は無理やり引っ張られたというか剥がされた感じがするのです。
剥がされた状況を見て、搬入の際の養生に対する行為が見える気がします。

もちろん、「剥がした後の手直しが面倒」「剥がすなよ」とは思いません。
何か不具合があるのはお互いさまだと思ってますし、なにより同じ建物を完成を目指すチームですから職種は違えど仲間だと考えて現場に入っています。

ただ。。。
「自分がやったことで、どうなるのか?何が起こるのか?」と想像をして行動をしてもらいたい。
せめて、「こうなったよ」と申告、報告してもらいたい。
外壁の塗装をしてて、してあるはずの養生が剥がれていたりしたらどうなるのか?
そんな想像をしながら作業をしてもらいたい。そういう想像ができるチームで仕事をしたい。と。。。

養生は直せばいいです。
はみ出したり、ペンキが付いたら掃除すればいいです。
なので、細かいことをとやかく言うつもりはありませんし、手間がかかることに文句はありません。

ただ、このような状況で「知らんぷり」な根性にかなりイラッとします。

基礎工事だろうが躯体工事だろうがクリーニングだろうがゴール地点(完成)は同じはず。
きっちりゴールしないと全ての作業が「完了」とは言えないんです。ということは自分の作業ではなくても「完了」しないと終わりじゃない。それを新入りから大ベテランまで業種関係なく関わる全ての作業員が肝に銘じる必要がありますし、肝に銘じられない作業員は「職人」とも「匠」ともいえないんです。

少なくても、ホンダ塗装や関係する各職人さんなどでは「ゴール」を伝えそのゴールへどうやって進むのか?というのをしっかりと考えながら作業する事にしています。